千年の間、人々に愛されてきた 『 源氏物語 』 はフィクションであるにもかかわらず、その古蹟が宇治に点在しています。江戸時代、好事家(こうずか=風流な事柄を好む人)たちによって、物語最後の十帖にちなんだ古蹟が各々定められたのです。これが「宇治十帖」の古蹟で、変遷を経ながらも、今日に伝えられています。その中には、洛北小野の地がふさわしい「手習」や「夢浮橋」の古蹟も含まれますが、人々の宇治への愛着が宇治の地に建てさせてしまったのかもしれません。